2009年09月25日

着物をほどく

友人が和服をリホームして、この頃素敵な服を着て、袋物を持っている。今まで洋裁などしたことがない人なのに、楽しくて楽しくてしょうがないそうだ。
「一度、うちへ見に来てごらん。」と誘われたので、お茶菓子を持って訪問した。そのための来客があとから二人来て、4人で半日「作品」を見ながらおしゃべりに花が咲いた。

6年前に引っ越す時、たくさんの物を整理、処分したけれど、どうしても捨てられなくてまだダンボールに2箱、昔の着物が残っていたので、引っ張り出してほどくことにした。
ほどいてみて、その縫い方の丁寧さ、繊細さに驚いた。
表から裏地が2~3ミリ見えるように「きせをかけて」真っ直ぐ、きれいに縫ってある。手縫いなのに、まるでミシンのように細かい縫い目だ。
端にはごく薄く綿が入れられ、ふんわりとした風合いが出されている。


       

ほどいている内に、(これを縫った人はどんな人だったのだろう。年配の人だったなら、もう亡くなっているかも・・・)と考え出したら、ほどくのが申し訳ない気がしてきた。

でも、ダンボールに入ったままでいるより、作り変えてもう一度身に付けたほうが、布を織った人や縫った人には喜ばれるに違いない・・・と思い直した。これからの秋の夜長、何に作り変えようか知恵を絞りながら過ごすつもりだ。
  

Posted by はづき at 17:21Comments(2)